海外不動産投資で失敗しない方法|初心者が守る3つの極意

海外不動産投資で初心者が失敗しないための結論は、成長性だけで判断せず、出口、空室、資金調達まで先に設計することです。

私は現役の整形外科医として働きながら、2019年に不動産投資を始め、現在はアパート9棟・戸建て5軒を所有し、年間家賃収入は3,000万円を超えています。国内不動産でも海外不動産でも、投資の基本は変わりません。業者の説明をそのまま信じるのではなく、賃貸需要と売却先を自分で確認し、最悪の状況にも耐えられる資金計画を組む必要があります。

今回は、フィリピンでの現地視察を通じて確認した、海外不動産投資で守るべき3つの極意を解説します。

目次

海外不動産は出口から逆算して物件を選ぶ

海外不動産を選ぶときは、月々の支払額や表面的な価格ではなく、将来誰が借り、誰が買うのかを最初に考えます。月々3万円や5万円の負担で海外物件を持てると言われても、入居者が決まらず、売却もできなければ投資として成立しません。

家具・家電と修繕費を利回りに反映する

フィリピンでは1年契約の賃貸が多く、家具付きの住戸を渡り歩く生活スタイルがあります。そのため、家具や家電を用意しなければ入居者を獲得しにくく、数十万円から、場合によっては100万〜200万円程度の費用がかかります。この初期費用を無視して利回りを計算してはいけません。

また、日本の区分マンションにあるような修繕積立金がなく、共用部の塗り替えやエレベーター交換時にまとまった請求が発生する可能性があります。支払えなければ権利を失う可能性もあるため、突発的な修繕に対応できる現金を別に確保しておきます。

高温多湿の地域では内装にも注意が必要です。日本と同じ感覚でクロスを施工すると傷みやすく、維持費が増えます。現地の気候に合った塗装や湿気対策を前提に収支を組みます。利回りの基本から確認したい方は、不動産投資の利回りとは?4つの種類と計算式・目安をわかりやすく解説も参考にしてください。

実需層にも売れる広さを選ぶ

売却先を投資家だけに限定すると、出口は弱くなります。フィリピンの現地富裕層が住居として検討する場合、最低でも50平米以上の広さが一つの基準になります。狭い住戸では家族の居住需要を取り込めず、買い手が投資家に偏ります。

購入価格が安いという理由だけで狭い物件を選ぶのではなく、現地の家族が実際に暮らせる間取りかを確認します。出口の広さが、将来の価格を支えます。

最大のリスクは空室と残代金の資金不足

現地で得た情報では、マニラ市のコンドミニアムの空室率は24%でした。約4戸に1戸が空室になる水準です。家賃が入らなくてもローン返済は続くため、空室期間中は自己資金から返済しなければなりません。

供給過多の地域で、安さだけを理由に購入するのは避けます。地下鉄の開通が予定される駅の徒歩圏や、大手ホテル、商業施設、日系デベロッパーなど明確な差別化要素がある立地と物件を選ぶことが重要です。海外という大きなくくりではなく、エリア、駅距離、開発会社、生活利便性まで個別に分析します。

新築前の物件では、契約時に物件価格の10%を支払い、完成までに20%を分割で払い、完成時に残り70%を支払う形があります。完成時に融資が出なければ、それまでに払った30%を放棄するか、権利を安く売る事態になり得ます。

さらに、現地ローンは年利7%前後になることがあります。完成までに事業環境や融資状況が変わる可能性を考え、残代金70%を確実に用意できる状態で契約します。初心者が物件購入前に持つべき考え方は、医師の不動産投資の始め方|初心者が持つべき3つの事業家マインドでも詳しく解説しています。

海外不動産では日本の低金利融資を活用する

海外不動産の成長を取り込むうえで、日本人投資家の強みになるのが日本円での低金利融資です。現地で年利7%前後のローンを利用すると、返済負担が収益を圧迫します。一方、日本の金融機関から2%前後で調達できれば、資金繰りは大きく変わります。

具体的には、日本国内の不動産を第二順位の担保に入れて資金を調達する方法があります。日本政策金融公庫を利用できる場合もあります。ただし、金利や融資額は事業内容、給与、年収、預金などによって変わります。誰でも同じ条件で借りられるわけではありません。

重要なのは、購入を決めてから融資先を探すのではなく、先に調達可能額と返済条件を確認することです。低金利で長期の資金を確保できるかどうかを、物件選定と同時に判断します。

まとめ

海外不動産投資で初心者が守るべきポイントは明確です。

  • 家具・家電、修繕、気候まで含めて実質的な収支を計算する
  • 現地の実需層にも売れる広さと差別化された立地を選ぶ
  • 空室と完成時の残代金70%を想定して現金を確保する
  • 現地の高金利ローンに頼らず、日本の低金利融資を検討する

フィリピンには人口増加や再開発、2032年の地下鉄開通など、成長を期待できる要素があります。ただし、国の成長と個別物件の収益性は別問題です。現地を見ず、日本の販売業者のセミナーだけで購入を決めてはいけません。

海外でも国内でも、不動産投資は物件を買うことではなく、家賃を受け取り、返済を続け、最後に売却するまでの事業です。初心者の方は、初心者からはじめる医師の不動産投資(Amazon不動産投資部門1位)も判断基準の整理に活用してください。

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