価値が落ちない不動産物件とは?土地値で見極める4つの基準と私の実例

価値が落ちにくい不動産を選ぶ結論は、家賃収入を得ながら、土地の価値にも支えられる物件を買うことです。高利回りだけ、将来の値上がり期待だけに偏ってはいけません。インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙える物件を選びます。

私は現役の整形外科医として働きながら、不動産投資を実践しています。不動産投資では、買った時点の利回りだけでなく、保有中の収益と売却時の出口をセットで判断することが重要です。本記事では、価値が落ちない不動産物件を見極めるポイントを具体的に解説します。

目次

価値が落ちない不動産はインカムとキャピタルで考える

物件を保有して家賃収入を得る利益がインカムゲインです。一方、購入時より高く売却するなど、物件価値の上昇によって得る利益をキャピタルゲインと呼びます。相場より安く仕入れ、適正価格で売却して得た差益もここに含まれます。

不動産投資では、どちらか一方だけに依存しないことが重要です。家賃が入っていても、売却価格が大きく下がれば出口で苦しくなります。反対に、値上がりだけを期待して買えば、市況が変わったときに収益計画が崩れます。

実際、不動産価格が永遠に上がり続ける物件はありません。過去数年で価格が大きく上昇した物件があっても、その上昇を事前に正確に予測できたとは限りません。政策金利や海外投資家の動向などで、投資家の需要は変化します。直近の値上がりだけを見て全力で投資する判断は取りません。

融資と金利を含めた投資配分については、不動産投資の融資枠1億円をどう使う?金利上昇時代の分散戦略でも解説しています。

価値が落ちにくい物件を選ぶ3つの基準

公示地価が上昇傾向にある

私が最初に確認するのは、物件がある地域の公示地価です。土地代データなどのサイトを使えば、地価が上昇傾向なのか、横ばいなのか、下落傾向なのかを地図上で確認できます。

狙うのは、公示地価が上昇傾向にあり、物件価格が土地の価値と同程度か、それ以下に収まる物件です。公示地価と実際の取引価格は同じではありませんが、上昇傾向の地域では土地価格が物件価値の下支えになります。

たとえば、建物で孤独死や災害などの問題が起き、最終的に解体して更地にする判断を迫られても、土地に価値があれば売却の出口を残せます。建物の収益力だけでなく、土地だけになった場合の価値まで計算して買うことが重要です。

人口推移と保有期間がかみ合っている

日本全体が人口減少局面にあるからといって、不動産投資が成立しないわけではありません。見るべきなのは、物件がある地域の人口推移と、投資資金を回収するまでの期間です。

人口減少が著しい地域では、5年後や10年後に収益物件として投資家へ売却するなど、出口を事前にシミュレーションします。一方、利回りが15%や20%程度ある物件なら、人口減少地域でも短期間で投資資金を回収できる可能性があります。地域が10年以内に消滅するような状況でなければ、高利回りによって投資が成立するケースはあります。

家賃収入で時間を味方につけられる

不動産投資は、時間の経過を味方につける事業です。毎年の家賃が積み上がり、融資の返済が進みます。私は、利回り10%以上で、土地代も上昇傾向にある地域の物件を重視しています。

家賃収入を確保しながら返済を進め、土地価格が上昇すれば、購入価格を上回る金額で売却できる可能性も生まれます。持ち続けてもよく、売却してもよい状態をつくることが、価値が落ちにくい不動産投資の基本です。

優良物件は地場の不動産会社から探す

なぜ区分マンションではなく土地付きなのか

区分マンションは、マンション全体のうち一室だけを所有する形です。敷地にも持分はありますが、自分の持分だけを切り分けて何かを建てることはできません。そのため物件価格は、建物の状態と築年数に左右されやすくなります。ブランド力のあるマンションが値上がりする例はありますが、郊外にあり、ブランド力も共用設備も弱い物件では、築年数とともに価格が下がっていきます。

一方、一棟アパートや戸建てなど土地付きの物件は、建物が古くなっても土地が残ります。解体して更地で売る、建て替える、中古のまま持ち続ける——出口を複数持てるのが土地付きの強みです。もちろん土地付きなら何でもよいわけではなく、需要があり、土地の価値が維持または上昇している地域であることが前提です。

私の物件で起きたこと——1,700万円のアパートと土地値

実例を一つ出します。私が4年ほど前に買った、地方都市の駅から徒歩5〜10分ほどの場所にある築30年超の軽量鉄骨アパートです。駐車場付きの2Kで、購入価格は1,700万円、利回りは約11%でした。

購入時点で、公示地価から計算した土地の価値は約2,500万円。建物の分を差し引いても、土地だけで購入価格を上回っていた計算になります。その後も地価は上昇し、業者に取引事例を調べてもらったところ、いま更地なら4,800万〜5,000万円ほどで取引されてもおかしくないという見立てでした。

もちろん、入居者に退去してもらう費用も解体費もかかります。それでも土地の価値が購入価格を大きく上回っていれば、中古アパートとして家賃を得続ける、更地で売る、建て替える、という選択肢を自分の側に残せます。これが土地値を見て買うということです。

反対に、高利回りでも人口が減り地価が下落している地域の物件は、家賃収入だけに頼る形になります。短期間で資金を回収できるほどの利回りがあれば選択肢になりますが、出口まで含めた判断が要ります。タワーマンションのように値上がり中心で狙う投資は、その逆に振れた形です。本業を持ちながら取り組むなら、私は家賃収入と土地の価値の両方を確認できる投資を選びます。

条件のよい物件を得るには、ポータルサイトだけで探さず、不動産会社と直接関係を築きます。特に重要なのは、大手だけでなく地場の不動産会社と付き合い、社長と密にやり取りできる関係をつくることです。

関係を築ければ、一般の担当者へ回る前に物件情報が入る場合があります。ただし、非公開情報だから買ってよいとは限りません。販売図面を読み、公示地価、利回り、人口推移、建物の状態、売却の出口を総合的に判断します。

営業担当者の提案をそのまま受け入れないための考え方は、不動産投資はやめとけ?と迷う前に読む、カモにされる構造も参考にしてください。

まとめ

価値が落ちない不動産物件を選ぶには、次の点を確認します。

  • 家賃収入と売却益の両方を狙える
  • 公示地価が上昇傾向にある
  • 物件価格が土地の価値で下支えされている
  • 人口推移と資金回収期間がかみ合っている
  • 地場の不動産会社から情報を得られる

値上がり期待だけで買わず、家賃収入を積み上げながら、土地の価値で出口を確保します。この基準を持てば、持っても売ってもよい堅い物件を選べます。物件資料を自分で判断できる知識を身につけ、実際に不動産投資をしているメンターと進めることも成功確率を高めます。

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よくある質問

価値が落ちない不動産物件を選ぶには、どのような物件を買えばよいですか?

家賃収入を得ながら、土地の価値にも支えられる物件を買うことです。高利回りだけや将来の値上がり期待だけに偏らず、保有中の家賃収入というインカムゲインと、売却時の出口となるキャピタルゲインの両方を狙える物件を選ぶことが重要です。

区分マンションではなく土地付きの物件を選ぶ理由は何ですか?

区分マンションは敷地の持分を切り分けて活用できず、価格が建物の状態と築年数に左右されやすいためです。一棟アパートや戸建てなど土地付きの物件は建物が古くなっても土地が残り、更地で売る、建て替える、中古のまま持ち続けるなど複数の出口を持てます。

人口が減少している地域でも不動産投資は成立しますか?

地域の人口推移と投資資金を回収するまでの期間がかみ合えば成立する場合があります。利回りが15%や20%程度ある物件なら短期間で資金を回収できる可能性があり、地域が10年以内に消滅するような状況でなければ、高利回りによって投資が成立するケースはあります。

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