新築アパートは買うな|低利回りで失敗する3つの理由

新築アパートを業者の提示価格でそのまま買う投資は、私は勧めません。業者の利益が上乗せされて利回りが低いうえ、新築プレミアムが外れると家賃が下がり、収支が悪化しやすいからです。

新築はきれいで、当面は修繕費もかからないという安心感があります。しかし、不動産投資で重視すべきなのは建物の新しさではありません。家賃収入から金利、税金、保険、管理費、入居者募集費用などを差し引いても、利益が残るかどうかです。

私は現役の整形外科医として2019年に不動産投資を始め、現在はアパート9棟・戸建て5軒を所有しています。その経験から、新築アパートを買ってはいけない理由を3つに分けて解説します。

目次

新築アパートは業者利益が乗り、利回りが低い

建売の新築アパートは、建築会社が土地を仕入れ、建物を建てて投資家へ販売します。商品としてパッケージ化されているため、販売価格には業者の利益が含まれます。その結果、表面利回りが4%や5%程度になる物件もあります。

不動産を所有すれば、融資の金利だけでなく、火災保険、固定資産税、管理費などのランニングコストが発生します。さらに融資の元本返済もあります。表面利回りが低い物件では、これらを差し引くと手元にほとんどお金が残りません。条件によっては赤字になります。

購入時に収支がぎりぎりなら、空室が1室出ただけでも経営は崩れます。新築だから安全なのではなく、利益を吸収できる余白があるかを確認しなければなりません。

新築プレミアムが外れると家賃と収益力が落ちる

新築物件の家賃には、新築であること自体の価値が上乗せされています。最初の入居者が退去すれば、その部屋は新築ではありません。同じ家賃で次の入居者を確保できるとは限らず、家賃を下げる必要が生じます。

特に、一般的な間取りと設備を採用した建売アパートは、築年数が進むほど周辺物件との差別化が難しくなります。当初12万円だった家賃が10万円、9万円と下がれば、購入時に想定した利回りは維持できません。5%を見込んでいた利回りが4%、3.5%へ落ちることもあります。

空室時には家賃が入らないだけでなく、仲介会社へ支払う募集費用も発生します。もともと収支がトントンだった物件では、家賃下落と空室がそのまま持ち出しにつながります。

築古物件は修繕費だけで判断しない

新築を選ぶ理由として、築古物件の修繕が怖いという声があります。しかし、古い建物だから毎月のように10万円、20万円の修繕費が発生するわけではありません。

私の所有物件には築20年前後だけでなく、築30年、40年、55年の建物もあります。細かな修繕や、設備の詰まりなどで数万円の支出が出ることはありますが、頻繁に高額修繕が続く状態ではありません。年間家賃収入3,000万円という事業全体で見ると、修繕費を吸収できる収益性があります。

重要なのは、修繕費がゼロかどうかではなく、修繕が発生しても利益を残せる利回りで買うことです。私はおおむね利回り10%以上の物件を買い進めています。築年数だけで除外せず、建物の状態と収益性を確認します。具体的な判断軸は築古アパートの選び方|医師が確認すべき3条件でも解説しています。

新築アパート投資が成立する例外

新築アパートがすべて悪いわけではありません。割安な土地を自分で仕入れ、入居者に選ばれる間取りや設備を考え、自分で設計して高い利回りを構築できるなら、収益性の高い投資になります。

問題は、すでに業者が建てた物件を、提示された低い利回りのまま購入することです。家賃下落や空室で持ち出しが増え、精神的に耐えられず売却を急げば、残債に近い価格で買い叩かれる可能性があります。多額の融資を受けたのに利益が残らない結果になります。

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利回りという言葉の定義そのものは不動産投資の利回りとは?4つの種類と計算式・目安で整理しています。

まとめ

新築アパートを買ってはいけない主な理由は、業者利益による低利回り、新築プレミアム消失後の家賃下落、空室や募集費用に耐えられない収支構造です。一方、中古アパートは修繕リスクがあるものの、高い利回りで取得できれば、その費用を吸収できます。

物件の新しさではなく、家賃が下がっても利益が残るか、空室と修繕を織り込んでも返済できるかを基準に判断してください。知識を持たず、業者の収支表だけで購入を決めてはいけません。医師が不動産投資を基礎から学ぶ際は、初心者からはじめる医師の不動産投資(Amazon不動産投資部門1位)も参考にしてください。

よくある質問

新築アパートを買ってはいけない理由は何ですか?

業者の利益が上乗せされて表面利回りが4~5%程度と低く、新築プレミアムが外れると家賃が下がり収支が悪化しやすいためです。金利や税金、管理費などを差し引くと手元にほとんどお金が残らず、空室が1室出ただけで経営が崩れる恐れがあります。

新築アパートの家賃はなぜ下がりやすいのですか?

新築物件の家賃には新築であること自体の価値が上乗せされており、最初の入居者が退去すると次も同じ家賃で確保できるとは限らないためです。当初12万円の家賃が10万円、9万円と下がれば、5%を見込んだ利回りが4%や3.5%に落ちることもあります。

築古アパートは修繕費が怖いので避けるべきですか?

築年数だけで除外する必要はありません。古い建物でも毎月高額な修繕費が続くわけではなく、重要なのは修繕が発生しても利益を残せる利回りで買うことです。著者はおおむね利回り10%以上の物件を買い進め、修繕費を吸収できる収益性を確保しています。

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