医師が不動産投資で後悔する3事例|失敗を防ぐ判断基準

不動産投資で大きな後悔を避ける結論は、毎月の収支、物件の現状、価格が上がらなくても成立するかを購入前に確認することです。

私は現役の整形外科医として不動産投資を実践しています。不動産は修繕や空室が起きても、家賃収入によって長期的に回収できることがあります。そのため、一時的な出費をすべて失敗と捉える必要はありません。

一方で、保有を続けても赤字、売却しても多額の持ち出しという状態は避けるべきです。今回は、実際に相談を受けた事例をもとに、医師が不動産投資で後悔しやすい3つのパターンを解説します。

目次

新築ワンルームを買い増して赤字が膨らむ

最も注意したいのが、毎月赤字になる新築ワンルームやワンルームマンションを複数購入するケースです。

ある医師は区分マンションを買い増し、最終的に約20戸を保有していました。それぞれの物件で毎月5,000円から1万円程度の持ち出しが発生し、家賃の低下も重なって、全体では月20万円ほどの赤字になりました。

この事例ではサブリース契約も利用されていました。空室状況や周辺相場を理由に保証家賃の減額を求められれば、受け取れる金額が下がります。さらに区分マンションでは、修繕積立金が上昇する可能性もあります。購入時の収支がぎりぎりなら、わずかな条件変更で赤字が拡大します。

売却すれば解決するとも限りません。物件価格が融資残債を下回ると、1戸を売るために100万円、200万円という持ち出しが必要になる場合があります。この事例では、保有しても赤字、売却しても大きな損失という状態になり、最終的に破産へ至りました。

ワンルームをすでに所有している場合は、感情ではなく収支と売却時の持ち出しを比較します。判断方法は医師のワンルームマンション売却|赤字区分を売るか持つかの判断基準でも解説しています。

空室を内見せずにアパートを購入する

空室があるにもかかわらず、室内を確認しないまま購入することも危険です。

ある先生は、売主側から空室を見せてもらえない状態でアパートを購入しました。購入後に室内を確認すると修繕が必要で、見積額は200万から300万円ほどになりました。幸い、空室分を差し引いても利回りが高く、融資返済後のキャッシュフローはプラスでした。しかし、弁護士への相談や売主への請求、空室期間の損失といった余計な負担が生じています。

売主や仲介会社が空室を見せないなら、その理由を曖昧にしたまま進めてはいけません。購入前には次の確認が必要です。

  • 自分で現地へ行き、建物と周辺環境を確認する
  • 空室があれば室内を内見する
  • 修繕が必要な箇所を洗い出す
  • 想定される修繕費を収支へ反映する

融資が通ることと、買ってよい物件であることは別問題です。見せてもらえない箇所を楽観的に扱わず、確認できないリスクまで含めて購入を判断します。

物件価格の値上がりだけに期待する

不動産投資の利益には、家賃収入によるインカムゲインと、物件価格の上昇によるキャピタルゲインがあります。両方を狙えることは不動産の魅力ですが、値上がりだけに偏ると投資の安定性は下がります。

「今の利回りは低いが、再開発で価格が上がる」という説明だけで購入するのは危険です。仲介会社は売買が成立すれば手数料を得ます。物件価格にはデベロッパーや売主の利益が含まれていることもあります。販売側と購入側では、同じ物件を見ていても目的が異なります。

タワーマンションを含め、将来どこまで価格が上昇するかは誰にも断定できません。値上がりを狙うなら、その不確実性を理解したうえで取り組む必要があります。

私は、価格が上がらなくても家賃収入で返済と運営を続けられるかを確認します。キャピタルゲインを期待する場合でも、インカムゲインが弱すぎる物件は慎重に判断します。

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そもそも医師に不利な物件が集まる仕組みは、なぜ不動産投資はやめとけと言われるのか——カモにされる3つの構造で説明しています。

まとめ

医師が不動産投資で後悔しないためには、営業担当者の説明をそのまま受け入れず、自分で数字と現物を確認することが必要です。

  • 毎月赤字の物件を安易に買い増さない
  • サブリース家賃や修繕積立金の変化を想定する
  • 空室を内見し、修繕費を見積もる
  • 値上がりがなくても成立する収支を重視する
  • 判断に迷うときは、利害関係を踏まえて相談相手を選ぶ

不動産投資では、正しい知識を持ち、購入前に相談できる相手を見つけることで大失敗の確率を下げられます。医師に多い失敗の共通点は、医師の不動産投資はなぜ失敗するのか|失敗ランキングワースト5と9割に共通する根本原因も参考にしてください。

基本から体系的に学びたい方には、私の著書初心者からはじめる医師の不動産投資(Amazon不動産投資部門1位)も役立ちます。購入前の確認を省かず、家賃収入を軸に成立する物件を選ぶことが、後悔を防ぐ基本です。

よくある質問

医師が不動産投資で大きな後悔を避けるには、購入前に何を確認すればよいですか?

毎月の収支、物件の現状、価格が上がらなくても成立するかを購入前に確認することです。営業担当者の説明をそのまま受け入れず、自分で数字と現物を確認し、家賃収入を軸に成立する物件を選ぶことが後悔を防ぐ基本です。

毎月赤字の新築ワンルームを複数買い増すとどうなりますか?

ある医師は区分マンションを約20戸保有し、各物件で毎月5,000円から1万円程度の持ち出しと家賃低下が重なり、全体で月20万円ほどの赤字になりました。物件価格が融資残債を下回ると売却にも多額の持ち出しが必要で、この事例では最終的に破産に至っています。

空室を内見せずにアパートを購入するのはなぜ危険ですか?

購入後に室内を確認したら修繕が必要で、見積額が200万から300万円ほどになった事例があるためです。購入前に自分で現地へ行き、空室を内見して修繕が必要な箇所を洗い出し、想定される修繕費を収支へ反映することが必要です。

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