医師が不動産投資で失敗する最大の理由は、知識がないまま業者の提案を信じ、自分の判断軸を持たずに物件を購入することです。
不動産投資では、医師としての知識や社会的信用が、そのまま投資の成功につながるわけではありません。むしろ、高収入で融資を受けやすく、営業担当者を疑う経験が少ない医師ほど注意が必要です。
私は現役の整形外科医として不動産投資を実践しています。その経験から断言できるのは、失敗を避けるには、自分で判断できる基準を持ち、信頼できる経験者に相談することが欠かせないということです。
医師の不動産投資はなぜ失敗しやすいのか
不動産投資では、9割ほどの人が失敗していると私は考えています。医師に限れば、その割合はさらに高いかもしれません。
医師は受験や医学の勉強を乗り越え、専門的な仕事をしています。そのため、初めて取り組む不動産投資についても、勉強すれば何とかなる、説明を聞けば判断できると思いがちです。しかし、医学と不動産はまったく別の分野です。
医療は制度の中で提供され、患者さんに必要な治療を行います。一方、不動産業界では数千万円、場合によっては数億円という大きなお金が動きます。取引が成立すれば、仲介手数料だけでも大きな金額になります。そのため、買主の利益よりも契約を優先する営業担当者が現れる余地があります。
医師は人を疑うことに慣れていません。先輩や知人から紹介された営業担当者に強く勧められると、相手を信用して契約してしまいます。紹介であっても、物件の収益性や出口まで保証されるわけではありません。
節税を強調するワンルーム営業に注意する
医師が陥りやすい典型的な失敗が、節税を入口にしたワンルーム投資です。
「個人で所有すれば減価償却で税金対策になる」「医師なら融資が通る」「将来の資産になる」と説明され、そのまま購入してしまうケースがあります。しかし、節税という言葉だけで収益性の低い物件を買えば、本来の目的である資産形成から離れてしまいます。
確認すべきなのは、税金が減るかどうかだけではありません。物件そのものが利益を生むのか、長期的に保有できるのか、自分の投資方針に合っているのかを判断する必要があります。
節税目的の投資が危険な理由は、高所得医師の不動産投資|節税目的では失敗する理由でも詳しく解説しています。
失敗を回避するには自分の投資基準を持つ
本やYouTubeで熱心に勉強しても、情報を集めるだけでは判断できません。不動産投資には、資産状況や収入、目標によって異なる選択肢があるからです。
情報を増やしすぎると、一棟アパートと区分マンションのどちらがよいのか、都内と地方のどちらを選ぶのか分からなくなります。その状態で自信に満ちた営業担当者から「この物件なら利益が出ます」と言われれば、相手の判断に乗りたくなります。
営業担当者に判断を委ねないために、少なくとも次の基準は自分で決めてください。
- 都内と地方のどちらを投資対象にするか
- 必要な利回りをどの程度に設定するか
- 一棟アパート、マンション、区分、戸建てのどれを選ぶか
- 需要に合った間取りか
- 駐車場や物件前面の道路に問題がないか
- 再建築不可の物件を対象に含めるか
条件のよさそうな物件ほど、数字の裏側を確認する必要があります。具体的な見方は、千葉県・利回り8%の築浅アパート|買う前に疑う3つの罠も参考になります。
一人で判断せず信頼できるメンターに相談する
不動産投資で継続的に成果を出している人の多くは、一人だけで判断していません。信頼できるメンターに相談し、物件を一緒に確認しながら経験を積んでいます。
医療に例えるなら、指導医がいない状態で、座学だけを頼りに初めての手術を行うようなものです。医学書を何冊読んでも、実際の治療では経験者の指導が必要です。不動産投資も同じです。
ただし、誰でもメンターにすればよいわけではありません。物件を売ることが目的の営業担当者ではなく、投資家の立場で物件の長所と問題点を伝え、不動産に真摯に向き合う人を選ぶ必要があります。
失敗の入り口にある構造については、不動産投資はやめとけと言われる理由と、医師がカモにされる構造で詳しく書いています。
まとめ
医師が不動産投資で失敗する理由は、無知のままでも判断できると思い込み、業者の提案を基準に物件を買ってしまうことです。特に、節税を強調したワンルーム営業や、先輩・知人からの紹介には冷静な確認が必要です。
失敗を回避する方法は明確です。地域、利回り、物件種別、間取り、道路、再建築の可否などについて自分の基準を持ち、購入前に信頼できる経験者へ相談してください。
医師が不動産投資を始めるための基本は、初心者からはじめる医師の不動産投資(Amazon不動産投資部門1位)にもまとめています。営業担当者の勢いではなく、自分の基準で買う物件を決めることが、失敗を避ける最短の方法です。
よくある質問
医師が不動産投資で失敗する最大の理由は何ですか?
知識がないまま業者の提案を信じ、自分の判断軸を持たずに物件を購入してしまうことです。高収入で融資を受けやすく、営業担当者を疑う経験が少ない医師ほど、買主の利益より契約を優先する営業の提案に乗りやすいため注意が必要です。
節税を強調するワンルーム投資の営業には、なぜ注意が必要ですか?
節税という言葉だけで収益性の低い物件を買うと、本来の目的である資産形成から離れてしまうためです。税金が減るかどうかだけでなく、物件そのものが利益を生むのか、長期的に保有できるのか、自分の投資方針に合っているのかを確認する必要があります。
医師が不動産投資の失敗を回避するにはどうすればよいですか?
地域、利回り、物件種別、間取り、道路、再建築の可否などについて自分の投資基準を持ち、購入前に信頼できる経験者に相談することです。メンターは物件を売る営業担当者ではなく、投資家の立場で物件の長所と問題点を伝えてくれる人を選ぶことが大切です。
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