「建設会社の倒産が過去最多水準」——そんなニュースを目にした先生も多いのではないでしょうか。資材の高騰、職人不足、コロナ融資の返済開始という三重苦で、日本の建設業はいま非常に厳しい状況にあります。これを「不動産市場の暴落の前兆では」と不安に感じる投資家も少なくありません。しかし私の見方は逆です。この危機は、医師のような属性の高い方にとって、むしろ好機になりうると考えています。ただし一つだけ、絶対に踏んではいけない地雷があります。それが「いま新築アパートを建てること」です。この記事では、建設業界で何が起きているのか、なぜ新築が危険なのか、そして私たちが取るべき対策を整理します。
私は整形外科医として働きながら不動産投資を続け、現在は週1勤務まで本業を減らし、アパート9棟・戸建て5軒、年間の家賃収入は3000万円を超える規模になりました。2019年から実績を積み、いまは毎月200名以上の医師に不動産投資を教えています。その経験から、いまの建設業界の混乱をどう見るべきかをお伝えします。
建設業界で何が起きているのか——倒産急増の3つの要因
なぜこれほど建設会社が倒れているのか。原因は大きく3つあります。
- 制御不能なコスト高騰:日本は建築資材、特に木材の輸入割合が大きく、歴史的な円安で仕入れ値が大きく上がりました。加えてエネルギー価格の上昇が、建築コストを際限なく押し上げています。
- 慢性的な人手不足:職人の高齢化に加え、いわゆる「2024年問題」(時間外労働の規制強化)が、ただでさえ人手の足りない現場に追い打ちをかけました。若い成り手が減るなか、貴重な人材を確保するには高い人件費を払わざるを得ません。
- コロナ融資の返済開始:コロナ禍を支えた実質無利子・無担保のいわゆるゼロゼロ融資の返済が本格化しました。売上減を融資でしのいできた体力のない中小企業から、順に倒れていっています。
この苦境は中小の工務店だけの話ではありません。日本を代表する大手ゼネコンでさえ赤字決算に陥った例が報じられています。つまりこれは一時的な不況ではなく、日本の構造的な問題です。円安・職人不足・資材高はどれも短期間で解消する見込みが薄く、私は基本的に「この状況は当面変わらない」と見ています。
今、新築アパートを建てるのは「瀕死の会社に全財産を預ける」こと
この状況が不動産投資家に突きつける最大の地雷が、新築アパート投資です。結論から言えば、いま新築アパートを建てるということは、経営がギリギリの建築会社に先生の全財産を預けるようなものだと私は考えています。
ポイントは契約の形の違いです。中古アパートを買うときは「売買契約」——完成して存在している建物を、お金と引き換えに受け取る契約です。一方、新築は「建築請負契約」——これから建ててもらうことをお願いする契約です。つまり建物が無事に完成するかどうかは、建築会社の経営体力に懸かっているのです。
もし工事の途中で建築会社が倒産したら、何が起きるか。
- 工事はその場で中断し、建物は未完成のまま放置される
- 支払い済みの着手金は戻ってこない
- 作りかけの建物を別の会社に引き継いでもらうのは、想像以上にハードルが高い
3つ目が特に深刻です。途中まで建てられた建物が「どう作られたか」の詳細は、施工した会社にしか分かりません。図面はあっても、資金繰りに窮した会社が途中までにどれだけ質の悪い施工をしたかは見えない。それでも完成後に不具合が出れば、責任を問われるのは完成させた会社です。そんなリスクを背負ってまで途中から引き受けてくれる業者は少なく、見つかっても大幅な追加費用を求められます。銀行に頭を下げて追加融資をお願いし、涙をのんで完成にこぎつける——そんな展開になりかねないのです。
実際にあった話——工事現場に「作業員募集中」の看板
私の知り合いの医師に、実際に建築請負契約で新築アパートを建てた方がいます。熱心な方で週1回は現場を訪問していたのですが、工事が一向に進まない。おかしいと思って通い続けていると、ある日、自分のアパートの敷地内に「工事現場の作業員募集中・アルバイト可」という看板が立っていたそうです。自分の新築工事を、その場で急募したアルバイトにやってもらう——建築会社がどれだけ追い込まれているか、想像がつく光景です。
案の定その会社は人手不足と材料費高騰で自転車操業に近い状態でした。その先生は訪問を週1回から毎日に切り替え、勤務が終わった夕方に現場へ駆けつけて指示を出し、翌日の予定を確認する——ほとんど自分が現場監督になる勢いで走り続け、最終的には数百万円から1000万円規模の追加費用を払って、なんとか完成にこぎつけたそうです。会社が倒産しなかっただけまだ幸運だった、というのが実情です。
追加出費が発生すれば、当初の想定より利回りは0.5%、1%と下がっていきます。資産形成のつもりで始めた投資が、ストレスを抱えたうえに赤字になる——本末転倒な結果になりかねないのが、いまの新築アパート投資なのです。
それでも新築をやるなら「工夫」が必須
新築を完全に否定するわけではありません。ただ、やるなら戦略が要ります。私が構想しているのは、新築をやりたい医師を10人ほど集め、まとめて発注する代わりに1〜2割の値引きを交渉する「バルク発注」のような形です。あるいは、コンセプトで差別化して家賃を上げ、利回りを確保する設計にする。周りと同じ「金太郎飴」のようなアパートをいま建てても、儲からないどころか極めてリスキーだと思います。
中古なら安心、でもない——大規模修繕という第二の地雷
「では中古を安く買って、大規模修繕すればいい」——これも危険です。修繕費用は新築の建築費とまったく同じメカニズムで高騰しています。数年前の感覚で「ざっと500万円くらいかな」と見積もっていると、実際の請求は1.5倍、2倍になることがある。そうなれば、せっかくのキャッシュフロー(家賃から返済や経費を引いた手残り)が一瞬で飛んでしまいます。
つまり、新築も大規模修繕前提の中古も、どちらも建築業界の混乱に真正面から巻き込まれる土俵なのです。
対策は「戦う場所を変える」——土地値×高利回り×修繕のかかりにくい構造
八方塞がりに見えるこの状況で、私たちはどう戦えばいいのか。答えは、建築コスト高騰の影響を最小限に抑えられる土俵に移ることです。具体的には、次の条件を満たす物件を狙います。
- 土地の価値が価格を下支えしている:建物が古くなっても、土地が資産として残る
- 利回りが高い:家賃収入で融資を10〜15年で返しきれる水準
- 大規模修繕を要しない構造:木造・軽量鉄骨・重量鉄骨のアパートはバランスが良い
すでに完成し、現状のままで十分に収益が見込める物件なら、人件費や材料費の高騰の影響は限定的です。もちろん壊れたときの修繕は発生しますが、大がかりな工事を前提にしなくていいことが、いまの時代には大きなメリットになります。
「土地持ち」はインフレに強い
土地の価値を重視する理由はもう一つあります。そもそも資材高騰も人件費高騰も、根っこにあるのはインフレです。そしてインフレについていけることこそ、不動産投資の大事な強みです。建物は年数とともに古くなっていきますが、土地は上がる地域で買えば、物価とともに価値が上がっていきます(下がるような地域で買うのは良くありません)。
ここで注意したいのが区分マンションです。マンションの土地の権利は敷地権などの形で、まとまった土地を自分の意思でどうにかできる「所有権」とは実態が違います。一方、アパートや戸建てなら土地がまるごと自分のものになる。私は「土地を仕入れる感覚」で1棟アパートや戸建てを買っています。10〜15年で融資を完済できる利回りの物件なら、返済が終われば物件がタダで手に入ったような状態になります。返済がなくなれば、ゆっくり解体して新築する選択肢も持てる。土地を確保しておくことの価値は、それほど大きいのです。
中古の修繕費は「選び方」と「考え方」で抑えられる
「中古だって修繕費がかかるじゃないか」と思われるかもしれません。ここは私の実体験からお伝えします。私は外壁塗装も水漏れ修理も発注した経験がありますが、正直なところ、大規模修繕をしても家賃はほとんど上がりません。外壁塗装は家賃に影響しないので、やらなくてもいい場合が多い。外観が多少汚れていても入居してもらえる家賃帯にしておくと、入居も長く続き、いろいろな面でうまく回ります。
物件の選び方でも修繕費は変わります。高額になりやすいのが屋上防水です。屋根が平らな「陸屋根」の建物は定期的な屋上防水が必要になるため、私はまず選びません。きちんと屋根のある物件のほうが、大きな修繕を抑えられます。
まとめ——危機の裏側にあるチャンス
- 建設会社の倒産は過去最多水準と報じられている。背景は資材高騰(円安)・職人不足(2024年問題)・コロナ融資の返済開始の三重苦で、構造的な問題ゆえ当面変わらない
- 新築アパートは「建築請負契約」。建物が完成するかどうかは建築会社の体力次第で、いま建てるのは経営が苦しい会社に全財産を預けるようなもの
- 大規模修繕前提の中古も、修繕費が同じメカニズムで高騰しており危険
- 対策は戦う場所を変えること。すでに完成していて、土地値が下支えし、利回りが高く、大規模修繕を要しない木造・鉄骨の中古物件が、この時代の最適解
- 土地持ちはインフレに強い。「土地を仕入れる感覚」で買い、10〜15年での完済を目指す
不動産は時間を味方につける事業です。「価格が高いから」「修繕費が高いから」と後回しにしていると、時間だけが過ぎていきます。数年前にまともな形で始めた人は、いまみな結果を出しています。一方で、変な物件を掴めば逆に資産を毀損する——だからこそ、独学だけで挑むのではなく、実際に結果を出している経験者を味方につけることをおすすめします。
医師の不動産投資を、正しい順番で学ぶ

「不動産を始めたいけど、どこから始めたらいいかわからない・・」
「やるからには、不動産投資を成功させたい」
そんな思いを抱えている先生のために、医師が不動産投資を最短で成功させるための極意をお伝えします。
- 特典① いなせ式【医師の不動産最短攻略セミナー】を無料公開
- 特典② Amazon売れ筋ランキング1位を獲得した『初心者から始める医師の不動産投資』第1章を無料で読めます
一歩踏み出す勇気がある医師のみ成功する。
不動産投資で人生を豊かにするために、一緒に学んでいきましょう!

