不動産投資で融資が通らない原因は、年収や勤務先だけではありません。主な原因は、年収に対して預貯金が少ない、支払いの滞納履歴がある、自分の属性と金融機関が合っていないという3点です。
一方で、融資審査では物件の収益性だけでなく、投資家本人の知識や姿勢も評価されます。金融機関の選び方を見直し、事業として説明できる準備をすれば、審査結果が変わる可能性はあります。
私は現役の整形外科医として不動産投資を実践しています。その立場から、不動産投資で融資が通らない人の特徴と、審査に向けて整えるべきポイントを解説します。
不動産投資で融資を活用する理由
不動産投資では、9割以上の投資家が融資を利用しています。自己資金だけで物件を買い進めると、購入できる規模と件数が限られるからです。
借金には、浪費のための借金と、収益を生む資産を取得するための借金があります。収益性を確認した物件に対する融資は、後者です。融資によって自己資金以上の物件を取得できることが、不動産投資の大きな特徴です。
ただし、手元資金を持たずに始めるものではありません。新築でも諸経費などを含めて物件価格の1割程度、中古アパートや中古戸建てでは2割程度の自己資金を用意しておくのが一つの目安です。不動産投資を始めるなら、まず600万円程度を確保しておくと選択肢が広がります。
1棟目の物件選びで迷っている方は、医師の不動産投資、1棟目は新築か中古か?も参考にしてください。
不動産投資で融資が通らない人の3つの特徴
年収に対して預貯金が少ない
年収が高くても、預貯金が極端に少なければ金融機関から疑問を持たれます。「これだけ稼いでいるのに、なぜ資産が残っていないのか」と見られ、浪費が多い人、資金管理が苦手な人と評価される可能性があるからです。
目安としては、自分の年収と同じ程度の金融資産があると融資を進めやすくなります。預金だけでなく、株式などを含めて示しても構いません。資産が不足している場合は、本業の収入を増やし、不要な支出を抑えて自己資金を蓄えることが先です。
クレジットカードやローンの滞納履歴がある
携帯料金、クレジットカード、家賃、各種ローンの支払い遅延もマイナス評価につながります。単なる失念であっても、金融機関には返済管理がルーズな人と受け取られかねません。
支払いに関する記録は少なくとも5年残る場合があります。ただし、過去に一度遅れたからといって必ず否決されるわけではありません。現在の支払いを遅れなく続け、信用を積み直すことが重要です。
自分の属性と金融機関が合っていない
金融機関には、それぞれ得意な顧客層と融資方針があります。不動産投資に積極的な金融機関でも、高属性の人を優遇するところもあれば、属性が弱い人への融資を扱うところもあります。
地方銀行は、一定の年収や属性があれば取引の候補になります。信用金庫や信用組合は地域との関係を重視するため、法人や物件が営業エリア内にあることがポイントです。全国でアパートローンを扱う銀行は、金利が2.5%以上になることもありますが、長期間の融資を組める場合があります。
最初から一つの銀行に絞る必要はありません。電話で収益物件への融資姿勢を確認すれば、訪問前に候補を選別できます。
融資審査では物件と投資家の両方が見られる
金融機関は、物件の築年数、構造、収益性、土地の形状や広さなどを評価します。同時に、融資を申し込む本人についても評価します。
不動産投資は、管理会社、内装業者、外壁塗装業者、物件を紹介する不動産会社などと連携しながら利益を残す事業です。そのため、知識が不足し、資金管理がルーズで、事業を継続できないと判断されれば融資は通りません。
反対に、物件の収支、運営方針、想定するリスクを自分の言葉で説明し、不動産投資への熱意を示せれば担当者の信頼を得られます。担当者が味方になり、金融機関内で融資案件を進めたいと思える状態をつくることが重要です。
必要書類をそろえて直接面談する時間も、先行投資です。一度関係を構築すれば、その後はウェブや郵送で手続きを進められる場合もあります。
金融機関ごとの特徴と使い分けは金利上昇時代に使うべき金融機関5種類の使い分けで解説しています。
まとめ
不動産投資で融資が通らないときは、次の3点を確認します。
- 年収に見合う預貯金や金融資産があるか
- 携帯料金やカード、ローンの支払い遅延がないか
- 自分の属性や物件と金融機関の方針が合っているか
融資審査は属性だけで決まりません。自己資金を蓄え、信用情報を整え、物件を事業として説明できる知識を身につけることが必要です。そのうえで地方銀行、信用金庫、信用組合など複数の金融機関に相談します。
基礎から体系的に学びたい方は、私の著書初心者からはじめる医師の不動産投資(Amazon不動産投資部門1位)もご覧ください。融資を受けること自体を目的にせず、返済後も利益が残る物件を選ぶことが不動産投資の前提です。
よくある質問
不動産投資で融資が通らない主な原因は何ですか?
主な原因は、年収に対して預貯金が少ない、支払いの滞納履歴がある、自分の属性と金融機関が合っていないという3点です。ただし審査は属性だけで決まらず、金融機関の選び方を見直し、物件を事業として説明できる準備をすれば、審査結果が変わる可能性があります。
不動産投資を始めるには自己資金がいくら必要ですか?
新築では諸経費などを含めて物件価格の1割程度、中古アパートや中古戸建てでは2割程度の自己資金が一つの目安です。始めるならまず600万円程度を確保すると選択肢が広がります。また、年収と同程度の金融資産があると融資を進めやすくなります。
過去に支払いを滞納したことがあると不動産投資の融資は通らないのですか?
過去に一度支払いが遅れたからといって、必ず否決されるわけではありません。支払いに関する記録は少なくとも5年残る場合がありますが、現在の支払いを遅れなく続けて信用を積み直すことが重要です。そのうえで審査に通る可能性はあります。
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