日銀が追加利上げを行えば、銀行の融資金利も上昇し、不動産投資家の返済負担は増えます。ただし、利上げだけを見て不動産投資を避ける必要はありません。重要なのは、金利が上がっても家賃収入を残せる利回りと、将来売却できる資産価値を兼ね備えた物件を選ぶことです。
私は現役の整形外科医として診療を続けながら、2019年に不動産投資を始めました。現在はアパート9棟・戸建て5軒を保有し、年間家賃収入は3,000万円です。その経験からも、金利上昇局面では融資条件だけでなく、物件そのものの収益力と出口まで総合的に判断する必要があると考えています。
日銀の追加利上げが不動産投資に与える影響
不動産投資では、自己資金に加えて銀行融資を利用するのが一般的です。購入する物件や金融機関によって異なりますが、動画では融資金利が2%前後になるケースが紹介されています。
日銀が政策金利を引き上げると、銀行の調達環境も変わります。その結果、不動産投資家が支払う金利も、たとえば2%から2.2%、2.4%へ上がる可能性があります。実際に0.2%金利が上昇し、支払いが増えた例もあります。
今後も急激な利上げが続くとは限りません。住宅ローンを利用する一般の方々にも大きな影響が及ぶためです。一方で、インフレや土地価格の上昇が進めば、0.1%ずつのように緩やかな追加利上げが行われる可能性はあります。不動産投資家は、金利が変わらない前提ではなく、じわじわ上がる前提で収支を確認すべきです。
金融機関ごとの特徴や金利上昇時代の借入先については、不動産投資の融資はどの銀行で借りる?金利上昇時代の金融機関5種類を徹底整理でも解説しています。
追加利上げで危険になる低利回り物件
金利上昇の影響を強く受けるのは、利回り4%や5%など、収益性が低い物件を購入している投資家です。30年や35年の長期融資を利用しても、家賃収入に占める返済の割合が大きく、もともとの手残りがわずかな場合があります。
この状態で金利が上がれば、毎月のキャッシュフローが赤字になります。赤字を給与や預貯金で補い続ければ、生活にも影響します。売却したくても残債を下回る価格でしか売れなければ、手出しが必要となり、簡単には手放せません。
低利回りと狭い間取りの組み合わせに注意する
特に注意したいのが、低利回りで狭い間取りの物件です。狭い間取りほど、新築時のプレミアム家賃から下落しやすい傾向があります。不動産価格は家賃と利回りから逆算されるため、家賃が下がれば売却価格も下がります。
業者の利益が上乗せされた価格で購入している場合、物件価値の下落によって売却価格が残債を下回ることもあります。家賃は下がり、返済額は増え、売却時には手出しが発生する。この三つが重なる物件は避けるべきです。
金利上昇に備える物件選びの基準
不動産投資では、家賃収入を得るインカムゲインと、物件の値上がりや売却によるキャピタルゲインの両方を狙える物件を選びます。
地方の高利回り物件はインカムゲインに偏りやすく、都会の低利回り物件はキャピタルゲインに偏りやすくなります。都会の物件は立地が良くても、将来の値上がりに依存すると市況の影響を強く受けます。どちらか一方だけに期待する投資は玄人向きです。
対策は、次の条件を総合的に確認することです。
- 金利上昇後も家賃収入から返済を賄える利回りがある
- 立地が良く、賃貸需要を見込める
- 間取り、土地の形、土地の広さに無理がない
- 家賃が下がった場合も売却できる資産価値がある
動画で例示された利回り10%程度のアパートであれば、立地を適切に選ぶことで、多少金利が上がっても低利回り物件より影響を抑えられます。アパートと区分マンション、戸建ての違いは、医師にアパート経営がおすすめな理由|区分・戸建てとの違いも参考にしてください。
まとめ
日銀の追加利上げが行われれば、不動産投資の融資金利と返済負担は増えます。だからこそ、低利回りで手残りが少なく、家賃と売却価格が下がりやすい物件を避けます。
物件の投資価値は、利回りだけでは決まりません。立地、建物、間取り、土地の形、土地の広さ、融資条件を一つずつ確認し、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙えるか判断します。資料だけで判断できない段階では、個別の物件を相談できるメンターを持つことも必要です。
医師が不動産投資を始める際の基本は、初心者からはじめる医師の不動産投資(Amazon不動産投資部門1位)でもまとめています。金利が上がってから慌てるのではなく、購入前の収支と出口戦略で備えることが最短の対策です。
よくある質問
日銀が追加利上げをしたら不動産投資はやめるべきですか?
利上げが行われれば融資金利と返済負担は増えますが、それだけを見て不動産投資を避ける必要はありません。金利が上がっても家賃収入から返済を賄える利回りと、将来売却できる資産価値を兼ね備えた物件を選ぶことが重要です。
追加利上げで特に危険になるのはどのような物件ですか?
利回り4%や5%など収益性が低い物件は、金利が上がると毎月のキャッシュフローが赤字になりやすく危険です。特に低利回りで狭い間取りの物件は家賃が下落しやすく、売却価格が残債を下回って手出しが発生するおそれがあります。
金利上昇に備えた物件選びの基準は何ですか?
金利上昇後も家賃収入から返済を賄える利回りがあること、立地が良く賃貸需要を見込めること、間取りや土地の形・広さに無理がないこと、家賃が下がった場合も売却できる資産価値があることを総合的に確認することが基準です。
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