結論から言います。2026年以降の中古マンション投資では、値上がりを期待して持ち続けるのではなく、買う前に出口を決め、問題が表面化する前に利益を確定することが必要です。
金利上昇だけが問題なのではありません。建築費の高騰、住民の高齢化、修繕積立金の不足、買い手の減少が同時に進むと、古い中古マンションは売るに売れない不動産になります。
私は現役の整形外科医として診療を続けながら、2019年に不動産投資を始め、現在はアパート9棟・戸建て5軒を所有しています。年間家賃収入は3,000万円です。その経験から見ても、今後は含み益より出口の確実性を重視すべき局面です。
2026年以降に中古マンションを襲う3つの危機
修繕費の高騰で追加負担が発生する
築10年以上のマンションでは、大規模修繕が現実的な課題になります。ところが建築費、材料費、人件費が上昇し、修繕工事の見積額が数年前の1.5倍、2倍になるケースが出ています。
当初の修繕積立金では足りず、管理組合から突然、追加で200万円の負担を求められる可能性があります。購入時の収支が黒字でも、管理費や修繕積立金の値上げ、一時金の徴収によって収益は圧迫されます。
高額なマンションほど修繕にも相応の費用がかかります。物件価格だけでなく、長期修繕計画と積立金の状況まで確認しなければなりません。
住民の高齢化と金利上昇が管理を崩す
古いマンションでは住民の高齢化が進みます。年金を中心に生活する世帯が増えると、修繕積立金の滞納が増えやすくなります。一方、現役世代は金利上昇によって住宅ローン返済が重くなります。
管理組合の財政が悪化すれば、必要な修繕が先送りされます。エレベーターのような重要設備を修理できなければ、高層階の利便性は大きく損なわれます。修繕できない、建て替えも進まないという状態になれば、資産価値は維持できません。
買い手が慎重になり出口が消える
金利が上がり、住宅ローン審査が厳しくなると、買い手は物件選びに慎重になります。その環境で、時代遅れの間取りや管理状態の悪いマンションを選ぶ理由はありません。
海外投資家による購入が相場を支えている地域では、規制や資金の引き揚げによって需給が変化する可能性もあります。近年大きく値上がりした物件ほど、買い手が減ったときの影響を受けます。
価値が下がりやすい危険な中古マンションの特徴
購入前に避けるべき特徴は明確です。
- 修繕積立金が不足し、追加徴収が見込まれる
- 管理費や修繕積立金の滞納が増えている
- 必要な設備更新や大規模修繕が先送りされている
- 住民の高齢化が進み、建て替えの合意形成が難しい
- 間取りが時代に合わず、管理状態にも問題がある
- 実需ではなく値上がり期待に価格が支えられている
区分マンションは、自分一人の判断で建物を修繕したり建て替えたりできません。長く住む高齢者など、それぞれ事情の異なる所有者から合意を得る必要があります。建て替えが進まず、修繕費も出せない状態になると、所有者個人の努力では解決できません。
物件選びの基準は、資産価値が下がらない物件を見極める4つの基準でも詳しく整理しています。
取るべき戦略は「出口から逆算する」こと
マンション価格が上がり、含み益が5,000万円、8,000万円になっていても、売却しなければ利益は確定しません。数字上は儲かっているように見えても、管理不全や買い手の減少が顕在化してから売り出せば、希望価格での売却は難しくなります。
したがって、これから購入する場合は、誰に、いつ、どの状態で売るのかを先に決めます。すでに所有している場合は、修繕計画、積立金、滞納、管理状態を確認し、保有継続と売却を感情ではなく出口から判断します。
自宅についても、立地の良い場所では物件価格に対する賃料の割合が低く、購入より賃貸が合理的な場合があります。値上がり益を狙わないなら、所有に固執する必要はありません。
重要なのは、相場任せのキャピタルゲインを追わないことです。自分の強みを生かし、リスクを抑え、再現性のある収益と出口を選びます。不動産投資は買う前に売り方を決めるという考え方が、これまで以上に重要になります。
失敗の入り口にある構造については、不動産投資はやめとけと言われる理由と、医師がカモにされる構造で詳しく書いています。
まとめ
2026年以降に警戒すべき中古マンションは、古いこと自体が問題なのではありません。修繕費の高騰に耐えられず、管理が崩れ、将来の買い手が見込めない物件が危険です。
唯一の戦略は、問題が起きてから対応するのではなく、出口から逆算して購入と売却を判断することです。含み益は利益ではありません。管理状態と市場環境を見定め、必要なら問題が顕在化する前に確定します。
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よくある質問
2026年以降の中古マンション投資で最も重要な戦略は何ですか?
買う前に出口を決め、問題が表面化する前に利益を確定することです。値上がりを期待して持ち続けるのではなく、誰に、いつ、どの状態で売るのかを先に決め、含み益ではなく出口の確実性を重視して購入と売却を判断することが必要とされています。
価値が下がりやすい危険な中古マンションにはどのような特徴がありますか?
修繕積立金が不足して追加徴収が見込まれる、管理費や積立金の滞納が増えている、大規模修繕が先送りされている、住民の高齢化で建て替えの合意形成が難しい、間取りが時代に合わず管理状態に問題がある、値上がり期待に価格が支えられている物件です。
中古マンションの修繕費はなぜ大きな負担になるのですか?
建築費や材料費、人件費の上昇で修繕工事の見積額が数年前の1.5倍、2倍になるケースが出ているためです。当初の修繕積立金では足りず、管理組合から追加で200万円の負担を求められる可能性があり、値上げや一時金の徴収で収益も圧迫されます。
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