投資物件を選ぶとき、最も重視すべき基準は明確です。その物件を買うことで、次の銀行融資につながるか。これが物件選びの原理原則です。
立地、利回り、築年数、修繕履歴、売主の背景など、確認項目はいくつもあります。しかし、項目を増やすだけでは判断の軸が定まりません。不動産投資の目的は、1棟目を買うことではなく、2棟目、3棟目へと規模を拡大し、仕事や家族との時間について選択肢を持てる状態をつくることです。
私は現役の整形外科医として不動産投資を実践し、現在はアパート9棟と戸建て5軒を所有しています。その経験からも、不動産投資は銀行との共同事業だと考えています。今回は、銀行から評価され、次の融資につながる物件を見極める4つのポイントを解説します。
良い投資物件とは次の融資につながる物件
銀行が融資したいのは、購入後も安定して賃貸経営を続け、借入金を返済できる人です。物件を買うたびに「本質的な価値を見抜ける」「収益とリスクを理解している」と評価されれば、次の融資への道が開きます。
反対に、相場より高い物件や収益性の低い物件を買い、資産と収支を悪化させれば、銀行から見る目を疑われます。返済を続けていても、新たな融資を受けにくくなる可能性があります。
したがって、表面的な条件だけで「良い物件」と判断してはいけません。購入価格、資産性、収益性、リスクをまとめて確認し、購入後の自分を銀行がどう評価するかまで考える必要があります。
銀行評価を高める投資物件選びの4原則
1.相場より安く買う
安く買うことは、利益を確保するだけでなく、物件の価値を見抜く力の証明になります。売主の事情を読み、相場を調べ、適切に交渉して取得する。その実績は、賃貸経営者としての評価につながります。
不動産投資では、購入した時点で結果の大部分が決まります。高く買った物件を運営だけで立て直すのは簡単ではありません。出口まで考えて購入価格を決める必要があります。詳しくは不動産投資は出口戦略で決まる|「買う前に売り方を決める」究極の考え方でも解説しています。
2.土地の価値で安全性を示す
銀行は、土地と建物の価値をもとにする積算評価と、物件が生む収益をもとにする収益還元法を組み合わせて融資を判断します。特に土地の価値は、万一の際に貸付金を回収するための担保評価に直結します。
土地の価値が堅い物件は、銀行にとって安全性の高い案件です。現在の家賃収入だけでなく、土地そのものにどれだけ価値があるかを確認します。
3.高利回りで事業の健全性を示す
利回りは、融資返済後も利益を残せるかを判断する重要な指標です。動画では、関東で利回り10%、大阪や福岡で8%以上を一つの基準として示しました。
利回りが4%や5%の物件では、金利、固定資産税、管理費などを差し引いた後に返済する余力が小さくなります。物件価格の上昇だけを前提にすると、価格が下がったときにレバレッジが逆回転します。利回りの数字ではなく、返済と運営費を差し引いても事業が成り立つかを確認します。
4.リスク管理で経営者としての姿勢を示す
修繕履歴、違法建築の有無、再建築の可否は、融資審査の土俵に上がるための最低条件です。再建築可能と説明された土地でも、車両や機材を現実に搬入できなければ、解体や新築に大きな費用がかかります。資料と現地の両方を確認しなければなりません。
銀行は数字による定量評価だけでなく、本人が賃貸経営にどう向き合うかという定性評価も見ています。業者へ丸投げし、自分は何も分からないという姿勢では、経営者として評価されません。空室対策や修繕、売却まで自分で理解し、必要な判断をコントロールする姿勢が必要です。
買い急ぐのではなく正しい物件を早く買う
不動産賃貸業は、時間を味方につけられる事業です。家賃収入を得ながら返済実績を積むことで、次の融資を受けやすくなります。良い立地の物件であれば、将来の値上がりも選択肢になります。
ただし、早く始めることと、急いで買うことは別です。区分マンションを短期間に買い進め、売却査定が購入価格を大きく下回れば、複数戸分の損失が重なります。サブリースの解除、家賃の見直し、複数社への売却査定など、処理にも手間がかかります。具体的な注意点は医師のワンルーム投資失敗の実例も参考にしてください。
金融機関ごとの特徴と使い分けは金利上昇時代に使うべき金融機関5種類の使い分けで解説しています。
まとめ
投資物件選びの結論は、次の融資につながるかという視点で判断することです。そのために、相場より安く買う、土地の価値を確認する、十分な利回りを確保する、修繕や法的リスクを管理する。この4点を外してはいけません。
銀行に数字と経営姿勢の両面を評価してもらえる物件を買えば、返済実績が次の融資につながります。100の指標を並べる前に、この原則で候補物件を絞ることが不動産投資を拡大する最短ルートです。
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よくある質問
投資物件を選ぶとき、最も重視すべき基準は何ですか?
投資物件選びで最も重視すべき基準は、その物件を買うことで次の銀行融資につながるかどうかです。不動産投資の目的は1棟目を買うことではなく、2棟目、3棟目へと規模を拡大し、仕事や家族との時間について選択肢を持てる状態をつくることだからです。
銀行から評価される投資物件選びの4原則とは何ですか?
相場より安く買うこと、土地の価値で安全性を示すこと、高利回りで事業の健全性を示すこと、修繕や違法建築などのリスク管理で経営者としての姿勢を示すことの4つです。銀行は数字による定量評価に加えて、賃貸経営への向き合い方という定性評価も見ています。
投資物件の利回りはどのくらいを基準にすればよいですか?
関東で利回り10%、大阪や福岡で8%以上が一つの基準として示されています。利回り4%や5%では金利、固定資産税、管理費を差し引いた後の返済余力が小さくなるため、返済と運営費を差し引いても事業が成り立つかを確認することが重要です。
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