高利回り物件に潜む設備の罠|木造・軽量鉄骨を選ぶ理由

不動産投資では、表面利回りの高さだけで物件を選んではいけません。結論から言えば、初心者や本業が忙しい医師には、エレベーターや増圧ポンプなどの高額設備がなく、構造がシンプルな木造・軽量鉄骨・重量鉄骨の中古アパートが向いています。

私は現役の整形外科医として働きながら、2019年に不動産投資を始め、現在はアパート9棟と戸建て5軒を所有し、年間家賃収入は3,000万円です。物件を判断するときに重視しているのは、見かけの利回りではありません。将来の修繕費まで含めて、安定して利益を残せるかどうかです。

目次

高利回り物件に潜む3つの地雷設備

中古物件には、購入後に数百万円、場合によっては1,000万円以上の支出を招く設備があります。特に注意すべきなのが、電気温水器、増圧ポンプ、エレベーターです。

電気温水器

電気温水器は、一見すると一般的な給湯設備に見えます。しかし故障すると、一般的なガス給湯器の数倍となる数十万円の交換費用がかかる場合があります。ガス給湯器はガス会社が無料交換してくれることもありますが、電気温水器は通常、オーナー負担です。戸数が多ければ、その差は経営に直結します。

増圧ポンプ

増圧ポンプは、高層階へ水を送るためにRCマンションなどで使われる設備です。常時稼働するため故障リスクがあり、交換費用が200万円を超えることもあります。購入前には設置の有無だけでなく、年式や修繕履歴も確認すべきです。

エレベーター

最も警戒すべき設備がエレベーターです。毎月数万円のメンテナンス費用が発生し、全体を交換する場合は1,000万円規模になることがあります。築15年以上の物件では、設備の交換時期が近づいている可能性があります。売却理由や過去の修繕履歴を確認せず、利回りだけで購入してはいけません。

木造・軽量鉄骨アパートを選ぶ本当の理由

設備リスクを抑える方法は明確です。構造と設備がシンプルな物件を選びます。一般的な木造・軽量鉄骨・重量鉄骨アパートには、巨大な増圧ポンプやエレベーターがないことが多く、給湯も各戸のガス給湯器、水道も本管からの直接給水という簡素な仕組みが中心です。

構造がシンプルなら、修繕項目を把握しやすく、突発的な高額出費も抑えやすくなります。本業に集中すべき医師にとって、業者とのやり取りや設備トラブルに追われにくいことは重要です。

RC物件で成功する方法もあります。ただし、数億円規模の投資となることがあり、高額設備を含む複雑なリスク管理が必要です。最初から大規模なRC物件に進むより、まずは数千万円規模で、利益を残しやすいシンプルな中古アパートから経験を積む方が堅実です。

築古物件にも確認すべき点があります。具体的な注意点は安い築古アパート投資の注意点3つで詳しく解説しています。

表面利回りではなく将来コストで判断する

エレベーター付きで利回り10%のRCマンションと、エレベーターなしで利回り10%の木造アパートは、同じ価値ではありません。前者に10年後の1,000万円規模の支出が見込まれるなら、その費用を織り込んだ実質的な利回りは7%や6%まで下がり得ます。

見るべきなのは、購入時に表示された表面利回りではありません。運営費や修繕費、将来発生する設備交換費を差し引いた後に、いくら残るかです。利回りの種類と考え方は不動産投資の利回りとは?4つの種類と計算式も参考にしてください。

もちろん、木造や軽量鉄骨で高利回りなら何でもよいわけではありません。間取り、駐車場、築年数、土地の価値、市街化区域か市街化調整区域か、前面道路、建物の状態まで確認します。現地調査を行い、複数の条件を総合して初めて購入判断ができます。

まとめ

不動産投資で優先すべきなのは、大きな利益を夢見ることではなく、予期せぬ巨大な損失を防ぐことです。電気温水器、増圧ポンプ、エレベーターの有無と状態を確認し、将来の交換費用を収支に織り込みます。そのうえで、修繕費と手間を管理しやすい木造・軽量鉄骨・重量鉄骨の中古アパートを選ぶことが、忙しい医師の最短ルートです。

物件選びの基本を体系的に学びたい方は、初心者からはじめる医師の不動産投資(Amazon不動産投資部門1位)もご覧ください。

よくある質問

不動産投資の初心者や本業が忙しい医師には、どのような物件が向いていますか?

エレベーターや増圧ポンプなどの高額設備がなく、構造がシンプルな木造・軽量鉄骨・重量鉄骨の中古アパートが向いています。修繕項目を把握しやすく、突発的な高額出費を抑えやすいため、本業に集中しながら安定して利益を残しやすくなります。

中古物件の購入時に特に注意すべき設備は何ですか?

電気温水器、増圧ポンプ、エレベーターの3つです。電気温水器は交換に数十万円、増圧ポンプは200万円超、エレベーターは全体交換で1,000万円規模の費用がかかる場合があるため、購入前に設置の有無や年式、修繕履歴を確認する必要があります。

表面利回りの高さだけで物件を判断してはいけないのはなぜですか?

将来の設備交換費用を織り込むと実質的な利回りが下がるためです。同じ利回り10%でも、10年後に1,000万円規模の支出が見込まれる物件では7%や6%まで下がり得ます。運営費や修繕費を差し引いた後にいくら残るかで判断することが重要です。

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