不動産投資で2棟目、3棟目と買い進めたいなら、1棟目は十分な利回りがあり、土地の価値で物件価格を支えられる物件を選ぶべきです。
1棟目で割高な物件を買い、資産価値より借入残高が大きい債務超過の状態になると、次の融資は難しくなります。不動産投資は1棟目の買い方で、その後の9割が決まると言っても過言ではありません。
私は現役の整形外科医として不動産投資を実践しています。2019年に投資を始め、現在はアパート9棟・戸建て5軒を所有し、年間家賃収入は3,000万円です。その経験から断言できるのは、医師の高い信用力は、正しく使えば武器になりますが、物件選びを誤る原因にもなるということです。
医師が1棟目に買ってはいけない2つの物件
手頃に見える区分マンション
「自己資金をあまり出さず、まずはワンルームを1戸買って勉強しよう」という考え方は、資産拡大を目指す医師には適しません。
区分マンションの借入は、次に一棟物件や戸建てを買う際の融資余力を消費します。売却しようとしても、売却価格が借入残高を下回れば、手元資金を追加しなければ手放せません。結果として、本来進みたかった一棟投資への道が遠のきます。
債務超過になる割高な一棟物件
もう一つ避けるべきなのが、資産価値に対して価格が高すぎる一棟物件です。
債務超過とは、簡単に言えば資産の価値より負債が多い状態です。金融機関はこの状態を厳しく見ます。1棟目で債務超過に陥れば、物件を見る目や投資判断そのものを疑われ、2棟目以降の融資が止まります。
医師は特に注意が必要です。物件単体の事業性が低くても、医師の本業収入が返済の裏付けになるため、融資が通る場合があるからです。融資が出たことは、優良物件である証明ではありません。家賃収入で返済できなくても給与から返済できると判断されただけなら、その融資は資産形成ではなく、医師個人の信用力に依存しています。
区分マンションのリスクを具体的に確認したい方は、医師のワンルーム投資失敗の実例も参考にしてください。
2棟目につながる1棟目の絶対条件
条件1:十分な利回りを確保する
利回りは、賃貸事業の健全性を示す分かりやすい指標です。目安として、地方なら10%以上、関東や大阪付近なら8%程度を確保できる物件が候補になります。
ただし、実際のキャッシュフローは融資期間などの条件でも変わります。表面上の数字だけで即決してはいけません。それでも十分な利回りがあれば、家賃収入から返済しながら手元に現金を残し、借入残高を着実に減らせます。金融機関にも、事業として返済できる計画だと説明しやすくなります。
利回りの考え方は、不動産投資の利回りとは?4つの種類と計算式・目安で詳しく解説しています。
条件2:土地の価値で物件価格を支えられる
次に見るべきなのが、土地を中心とした資産性です。土地の市場価格、公示地価や路線価、建物の坪単価などを確認し、購入価格が市場評価から離れていないかを判断します。
万が一、アパート経営が傾いた場合でも、建物を解体した土地がいくらで売れるのか。この守りの視点を金融機関も見ています。
新築、好立地、築浅という言葉だけで「資産性が高い」と判断してはいけません。どれほど立地が良く、建物が新しくても、本来の価値より高い価格で買えば資産性は低くなります。資産性は物件の見栄えではなく、本来の価値に対して購入価格が妥当かで決まります。
利回りと土地価値だけで即決しない
理想は、家賃収入を生む収益性と、土地価値による資産性のバランスが取れた物件です。さらに、人口が維持できる地域か、間取りに需要があるか、前面道路の幅は十分か、駐車場があるか、競合物件と差別化できるかまで確認します。
同じ物件でも、購入してよいかは人によって異なります。保有資産、居住地、投資に使える時間などによって、許容できるリスクが変わるからです。物件資料だけを見るのではなく、購入する医師自身の背景と合わせて投資判断を行う必要があります。
私自身も、最初の物件はメンターに相談しながら購入しました。不動産投資は仕組みこそシンプルですが、複数の条件を総合して判断する必要があります。知識を身につけたうえで、時間をかけて相談できる経験者を持つことが重要です。
まとめ
資産拡大を目指す医師が1棟目に選ぶべきなのは、十分な利回りを確保し、土地の価値で物件価格を支えられる物件です。融資が通るかではなく、物件単体で返済できるか、売却時にも借入残高を処理できるかを基準にしてください。
1棟目で医師の信用力を消費せず、次の融資につながる実績を作る。それが2棟目、3棟目へ進む最短ルートです。基本から体系的に学びたい方は、初心者からはじめる医師の不動産投資(Amazon不動産投資部門1位)もご覧ください。
よくある質問
医師が1棟目に買うべき不動産はどのような物件ですか?
資産拡大を目指す医師の1棟目は、十分な利回りを確保でき、土地の価値で物件価格を支えられる物件です。融資が通るかではなく、物件単体で返済でき、売却時にも借入残高を処理できるかを基準に選ぶことが、2棟目以降の融資につながります。
医師が1棟目に区分マンションを買ってはいけないのはなぜですか?
区分マンションの借入は、次に一棟物件や戸建てを買う際の融資余力を消費するためです。売却価格が借入残高を下回れば手元資金を追加しないと手放せず、本来進みたかった一棟投資への道が遠のくため、資産拡大を目指す医師には適しません。
1棟目の物件に必要な利回りの目安はどのくらいですか?
目安は地方なら10%以上、関東や大阪付近なら8%程度です。ただし実際のキャッシュフローは融資期間などの条件でも変わるため、表面上の数字だけで即決せず、家賃収入から返済しながら手元に現金を残せるかを確認する必要があります。
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